日本ヴァイオリン界の父 鷲見三郎

ディーノ・チャー二国際音楽祭


火曜日, 8月 16th, 2011

鷲見恵理子さんよりディーノ・チャー二国際音楽祭の報告メッセージを頂きました。

連載で紹介したいと思います。

暑い夏を皆様は如何お過ごしですか。

コルティーナでの講習会を無事終えましてミラノよりお便りをさせていただいております。
今年の夏はイタリアのコルティーナダンぺッツォというイタリアのみならずヨーロッパ屈指のリゾート地にて行われました、ディーノ・チャー二国際音楽祭のヴァイオリン+ピアノの室内楽コース部門の引率とマスタークラスを行うために行って参りました。

コルティーナはデンマーク王室、往年のハリウッドスター達やヨーロッパのセレブ達が避暑に訪れて来た場所で、そのような名残は街のいたるところに溢れるものの、街の方や老舗の店員さん等の対応が大変感じよく皆さんの愛情に包んで頂く事ができました。
聳え立つドロミティの山々を見ながらの毎日を日本を経つ前から楽しみにしておりました。
久々に少しゆっくり大自然の中で古都の町並みを見ながら、のんびりと歩けるかしらと思いきや、毎日レッスンで教えたり、コンサートのリハーサルが入りまして、日々の都会での生活とほぼ変わらぬ音楽活動生活ぶりでしたが、やはりコルティーナ音楽祭ならではの楽しい出来事もありましたので、ご報告させて頂きます!お楽しみに。
7月29日にヴェネツィア・メストレにて一泊し30日にコルティーナ入りして、午後6時から音楽監督であるJeffrey Swann氏率いるピアノの受講生達とのご面会。
これから御立会いといわんばかりにやる気満々のピアノ受講生達がゾロゾロと入ってきた時の光景は見ものでした。
なにせその数ヴァイオリン受講生の倍の人数しかもほぼ一人ずつが、世界中の違った場所から来ている様子で、これにはヴァイオリンの生徒さんたちも「私達の為にこれだけピアニストが集ってくれたんだ~」と感激していました。
(その中に昔のジュリアード音楽院時代の仲間もいて再会に感激。)
すでにSwann先生によって決められたDuoのカップリングが発表されると、皆さん一安心。8月7日にアレキサンダー・ジラルディ・ホールにて行われるヴァイオリン受講生達によるコンサートに向けてのリハーサルが行われ、又その間 ケラー・クァルテットのアンドラーシュ・ケラー氏、スワン先生、そしてスペイン人ピアニストのクラウディオ・マルティネス氏達3人の先生達からのレッスンを受けるようです。

写真・音楽祭一日目オリエンテーションにてスワン氏と。

 

写真 先生のお話を熱心に聴くヴァイオリン受講生達。

 

今年はイタリアの3大ピアニストとして知られるDino Cianiの生誕70周年記念の年で、イタリア各地にディーノ・チァーニ生誕70周年の記念コンサートが行われております。

本当にお若くして夭折された方で、日本ではあまりなじみが無いかと思われますが、ミケランジェリ、ポリーニと並んでイタリアの3大ピアニストとして知られ、かの大指揮者リカルド・ムーティがスカラ座にデビューされた時に共演者として演奏された方が、Dino Ciani氏でした。近年ではDino Ciani国際ピアノコンクールがミラノのスカラ座で行われております。今年は音楽祭開催5年目でムーティ氏名誉監督そして第一回目のディーノ・チャーニコンクール優勝者のジェフリー・スワン氏が音楽監督 そしてチァーニ氏の姪に当たるカテリーナ・チァーニ氏がディレクターを務めています。

今回の音楽祭のコンサート用プログラムの中のカテリーナさんのご挨拶文によりますと、生前チャーニ氏は「コルティーナの大自然は本当に私を若返らせ笑わせてくれ、生きてきた事に喜びを感じさせてくれる。唯一気持ちよく過ごせる場所だ」と語っていたそうですが、今夏の滞在でその言葉の意味が又チャーニ家の方々のコルティーナへの思いを存分に感じる事が出来ましたし天に守られた街のように思えました。

そして個人的にはこのカテリーナさんにお会い出来たことをとっても嬉しく感じています。なぜなら私の祖父・三郎も故郷である鳥取県米子市をこよなく愛し、祖父の名を冠した音楽祭を夏は鳥取の大山サマーフェスティヴァルという形で、又冬は鷲見三郎メモリアルソサイ事業で度々音楽事業を活発に行って下さる方々がおり、日本とイタリアと国は違っていてもかつて音楽界をリードし貢献してきた方達の功績を称えながら、末永い次世代の方達とのあらゆるコラボレーションを行える稀有な環境にとても近いものを感じました。
その旨をカテリーナさんにもお伝えしたところとても親近感を感じて下さった様です。
そして私の夢はコルティーナと鳥取県の大山で音楽祭のコラボレーションをする事です。音楽を通じて日伊文化交流が出来る一つのきっかけと素晴らしい機会になると感じました。
そしてヨーロッパのみならず日本の若者達にも沢山のコンサートの場を提供して下さったドロミティ・ユネスコ ファンデーション ヴェネト州 、ベルーノ県コルティーナ ダンペッツォ委員会そしてセラーテムジカーレ(イタリアの第一の音楽ソサイエティ)スカラ座後援会の方々へ心からの感謝を申し上げます。
写真右からカテリーナ・チャーニ、母、クラウディオ・マルティネス氏

 

今回は 音楽監督のアメリカ人ピアニスト ジェフリー・スワン氏、スペイン人 ピアニスト で音楽祭のディレクターのカテリーナ・チャーニさんのご主人であるクラウディオ・マルティネス氏、ハンガリー人ヴァイオリニスト、元ブタペスト祝祭管弦楽団のコンサートマスターを勤められ又国際的にも有名なケラー・クァルテットのアンドラーシュ・ケラー氏、イタリア・チェロ界の期待の星ウンベルト・クレリチ氏(今年のチャイコフスキー・コンクール
でチェロ・部門で5位になられた方)以上の方から鳥取の若い音楽家の方に向けのメッセージを頂く事が出来ました。
特にアンサンブルを行う事においてのアドヴァイスや最近の特に若い音楽家達への音楽表現ではなく自己表現に偏りがちな面への警告プラス音楽の内面について暑く語るマエストロたちの姿が印象的でした。
そして皆さん世界の中でも音楽をもっとも敬愛し気高い聴衆の待つ鳥取をはじめ日本でのコンサートを行える日を楽しみにしているとヴィデオレターに残していらっしゃいました。
そして勿論とっとりふるさと大使の名刺を配らせて頂く折、鳥取県の溢れる魅力と共に、特に県を上げて音楽や芸術活動に力を入れている面をPRさせて頂きました。

今回は新旧の交友を共に温められた素敵な日々が続いておりました。又改めてお便りさせて頂きたく思います。
鷲見恵理子

 

 

 

 

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